旅と散歩の話

雑記系のブログ。旅行と地域ネタを中心に、心理学やサブカルチャーに関する話を書いています。

週末パスで関東を日帰りして来ました(3・十二橋駅)

週末パスシリーズ、今回は鹿島線十二橋駅。 

利根川と支流である常陸利根川に挟まれたところに位置しており、

開業は1970年と千葉市近郊の駅と比べると歴史の浅い駅です。

 

所在地は千葉県香取市

千葉県と茨城県の県境は利根川沿いなのですが、

この辺りは利根川より北に位置しながらも、

千葉県内に含まれています。

 

また、水郷と呼ばれる地域でもあり、

舟運で発達してきた歴史を持っています。

独特の景色を楽しむために隣の潮来駅まで歩いてみました。

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外観


周辺地図

 

 

この地域に十二の橋があったことが駅名の由来。

 

地平線が見えそう。

ちなみにエレベーターはありません。三江線長谷駅宇都井駅みたい。

 

空を映す水面。

江戸時代は舟運で賑わった地域。当時の雰囲気はまだ残っています。

 

目の前を流れるのは利根川ではなくて支流の常陸利根川北浦まで繋がっています。

 

橋の上に県境らしき境界線は見つからず。残念。

約1時間で到着。

もちろんSuicaもエリア外。東京近郊区間には含まれているのですが・・・
 

利根川徳川家康

さて、この地域の話をするなら利根川に触れない訳には行きません。

なのでちょっと利根川の歴史を遡ってみようと思います。

 

利根川は今でこそ銚子に向かって流れてますが、

かつては東京湾に注いでいました。

その流れを変えたのは徳川家康

家康は1590年に豊臣秀吉の命により江戸城に移されるのですが、

当時の江戸城周辺は水はけが悪く、一度大雨が降ると

何日間もの間浸水してしまうような湿地帯でした。

 

そこで家康は利根川を整備することを計画。

江戸を水害から守ると同時に、

広大な稲作地帯となる「関東平野」を生み出すことを目論見ます。

これがいわゆる「利根川東遷事業」の始まりとなり、

その後長い年月を掛けて今の形に変わっていくのです。

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十二橋駅周辺に広がる広大な水田。
駅ホームからその広さを俯瞰できます。

 

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北浦まで繋がる常陸利根川
江戸時代以前から多くの船着き場があったそうです。

 

水郷の街

自動車も鉄道も無い江戸時代、

遠くの地からどうやって物を運んできたかというとそれは船。

整備された利根川は日本最大の平野である「関東平野」を生み出しただけでなく、

江戸に向かうには欠かせない水運のルートとなったのです。

流域の街は船着き場や問屋街で繁盛し、

多くの人や船で賑わいました。

 

明治期に入ると鉄道や道路が整備され始め、

時代が進むに連れて水運は廃れていくのですが、

利根川沿いにはまだまだ渡船が運行している地域があります。

特に潮来や佐原では観光用として残され、

あやめ祭り」の時期になると多くの観光客で賑わうそうです。 

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街中の至る所に水路が走る独特の景観。
遠くに見える陸橋には鹿島線が通っています。

 

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渡船乗り場。シーズンオフのため閑散としてましたが、
あやめ祭りの時期になれば多くの人が訪れているでしょう。

 

 

次回は日付を跨いで烏山線へ向かいます。

ではまた(´・ω・`)ノシ

 

参考URL
利根川の東遷 | 利根川上流河川事務所 | 国土交通省 関東地方整備局
利根川東遷事業 - Wikipedia
前川 (潮来市) - Wikipedia

 

参考書籍 

日本史の謎は「地形」で解ける (PHP文庫)

日本史の謎は「地形」で解ける (PHP文庫)

 

 

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