旅と散歩の話

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最西端の鉄道駅と長崎の史跡巡り(2/3)~日本の東西南北端の話~

 前回記事の続き。今回は最西端の鉄道駅「たびら平戸口駅」と、日本の東西南北端について書きます。

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駅前にある「日本最西端の駅」の碑

概要
  • 松浦鉄道西九州線にある駅。所要時間は伊万里駅から約1時間、佐世保駅からは約1時間~1時間30分ほど。なお、JRの駅に限ると最西端の駅は佐世保駅になる。
  • 駅構内には鉄道博物館が併設。国鉄時代の資料などが展示されている。
  • 海に近く、徒歩10分ほどで田平港に出られる。ただし、駅近くの道路には歩道が無い区間が多い。
  • 港からは九州本土と平戸島を結ぶ平戸大橋が見られる。駅近くから平戸島へ行く路線バスはあるが、本数は少ない。
  • 駅が所在する市町村は長崎県平戸市。市の面積は235.08km2。他の都道府県の県庁所在地と比較すると大阪市(225.21km2)よりも大きい。(数字はH27国勢調査を参照)
  • かつては旧平戸藩松浦氏の城下町。1550年にはフランシスコ・ザビエルが訪れており、キリスト教関係の史跡も多くある。
  • 室町時代末期ごろから中国やポルトガル、スペインやオランダとの国際貿易を行っていた。しかし、江戸時代に入ると次第に貿易が制限されるようになり、1641年にオランダが出島へ移転したことで、平戸での貿易は終わる。

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時刻表。だいたい1時間に1本。佐世保方面へ行く列車は多め。

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田平港。遠くに見える赤い橋が平戸大橋

ややこしい最西端と最南端の駅

 最北端と最東端は稚内駅と東根室駅で文句なしなのですが、最西端と最南端はモノレールを含めるかどうかで変わって来ます。鉄道駅に限るならたびら平戸口駅西大山駅になるのですが、モノレールを含めるとなると最西端と最南端の駅は沖縄都市モノレール赤嶺駅那覇空港駅になります。

 ここでモノレールが鉄道かどうかという疑問が浮かぶのですが・・・「鉄道事業法」によるとモノレールも鉄道の一つとされています。しかし、心情的にモノレールを鉄道と見ることができるかどうかと言うと、これは人によってかなり変わると思います。

 個人的には法令通りモノレールも鉄道に含むと考えてるので、いずれは行く機会を作ろうと考えています。

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最南端の西大山駅。夜行バスで広島からスタートする予定がお盆休みの渋滞に巻き込まれたため、福山で途中下車し新幹線で九州入り。その後は鹿児島本線肥薩線指宿枕崎線を経由。2012年8月撮影。

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稚内駅には東京から丸1日掛けて青森まで行き、夜行列車「はまなす」で札幌へ。さらに丸1日掛けて函館本線、宗谷本線を北上してようやく到着。写真は駅にある最北端の碑。2013年8月撮影。

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東根室駅にある最東端の碑。稚内駅に行く時と同様のルートで根室へ。到着が夜中になってしまったため、翌朝に再度訪問。2015年8月撮影。

日本の東西南北端へ行くには?

 最後に日本の東西南北端について。「東西南北端にある鉄道駅」は乗り次いでいけば辿りつけるのですが、これが「東西南北端の地(※)」となるとまた難易度が上がります。そしてこれも最西端、最南端の方が難易度が高いのです。

※ここで言う東西南北端は「立ち入りが制限されずに自由に行ける地点」であることを条件にしています。領土問題で揉めてる所とか海上にポツンと浮かぶ小島とか、島どころか岩みたいな所は除外しています。

 最北端と最東端の地である宗谷岬納沙布岬はそれぞれ稚内駅と根室駅から路線バスで行くことが出来ます。しかし、最西端と最南端の地があるのはモノレールがある沖縄本島ではなく、更に西にある与那国島波照間島沖縄本島からさらに飛行機やフェリーを乗り継がなければならないのです。 

 果たしてどれだけの日程と費用がかかるのやら。遠い「端の地」に行くのに相応しいものになるのは間違いないようです。

ではまた(´・ω・`)ノシ

 

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宗谷岬にある物産店。当日の時刻と気温、北緯が示されてる。2013年8月撮影。

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納沙布岬にある最東端の碑。周囲には北方領土の返還を訴える看板も多い。2015年8月撮影。

 

参考URL
たびら平戸口駅 - Wikipedia
平戸市 - Wikipedia
日本の端の一覧 - Wikipedia