旅と散歩の話

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【マギレコ7章考察(1)】「桜」から読み解く「環いろは」と「うい」

約1カ月にわたって配信されていたメインストーリー第7章。
改めてストーリーを振り返ってみると、クライマックスが近いのか、重要キーワードが大満載でした。
覚え書きも兼ねてブログで考察記事を書こうと思ったのですが、ボリュームが多すぎるので2回に分けて書こうと思います(2回で収まるかな?)
今回のキーワードは「桜」

 

桜の神話と「諸行無常

桜は春の訪れを告げる植物。
語源には諸説あるのですが、その中の一つに日本神話に出てくる女神
コノハナノサクヤビメ木花咲耶姫)」が挙げられています。

コノハナノサクヤビメは桜のような美しい女性とされていましたが、彼女の姉である「イワナガヒメ(石(岩)長姫)」は醜い存在とされていました。

ある日、コノハナノサクヤビメ天照大神の孫・ニニギノミコト(以下ニニギ)に婚約を求められます。
父であるオオヤマツミノカミ(大山祇神)は喜び、姉妹二人を嫁がせようとしました。
しかし、ニニギは妹のコノハナノサクヤビメだけと婚約し、醜い姉は送り返されてしまったのです。

これに父・オオヤマツミノカミは激怒。
姉妹二人を嫁がせたのは姉のイワナガヒメは「岩のように永遠のものとなるように」、妹のコノハナノサクヤビメは「花のように繁栄するように」という願いがあったからです。
これによりニニギの子は「木の花(桜)のような儚い命」とされてしまったのです。

このようなエピソードから桜は美しく花を咲かせる一方で短命で儚い存在とされ、古くから諸行無常に例えられていました。「願はくは花の下にて春死なん その如月の望月の頃(西行)」や「散る桜 残る桜も 散る桜(良寛和尚)」など、桜の儚さを詠んだ句は数多くあります。

ちなみに「諸行無常」は仏教の言葉で、
「この世の物は常に変化し、不変なものは無い」という意味があります。
そしてこの「諸行無常」を表した歌としていろは歌があります。


いろは歌」に現れる「いろは」と「うい」

いろは歌」は仮名の手習いの歌として使われていました。
その全文を表すと下記のようになるのですが、
実はこの中に「うい(うゐ)」が現れるのです。

 

いろはにほへと ちりぬるを
わかよたれそ  つねならむ
うゐのおくやま けふこえて
あさきゆめみし ゑひもせす

 

これを漢字変換すると次のようになります。

 

色はにほへど 散りぬるを
我が世たれぞ 常ならむ 
有為の奥山  今日越えて
浅き夢見じ  酔ひもせず

 

ここで出てくる「有為」とは仏教の言葉で、「さまざまな因果関係・因縁のうえに存立する現象」「因縁の和合によって造作された現象的存在のこと」を意味します。

そして「いろはにほへと」の一文が「諸行無常」を表すのに対し、「ういのおくやま」の一文は「生滅滅已(しょうめつめつい)」という言葉を表します。こちらも仏教の言葉で「生死を超えて悟りの境地に入ること」を意味します。

ここで話をマギレコに戻しましょう。
マギレコの主人公の名前は「いろは」。
そして行方不明である彼女の妹の名は「うい」。

これまで取り上げたキーワードを整理すると、
「いろは」に当てはめられる「手習い、始まり(=いろは)」や「諸行無常(=この世の物に不変はない)」といった言葉は「今生きている人」に対する言葉と言えます。
これに対し、「うい」に当てはめられる「因果の上の存在(有為)」や「悟り(生滅滅已)」といった言葉は「生死を超えて俗世から離れた存在」に対する言葉と言えます。

まとめると、
「いろは」は此岸(=現世)に身を置く者、つまり「生者」であり、
「うい」は彼岸(=あの世)に身を置く者、つまり「死者」なのです。


「桜」と「サクラ」

最後にいろはの記憶について。
マギレコのストーリーはいろはの夢から始まります。最初は妹に関する記憶は朧げで名前すら思い出せないのですが、「小さなQB」に出会うことでようやく妹のことを思い出すのです。しかし、いろはの記憶は混同しており、時には「ウソの記憶」と疑われてしまうほど。

そんな彼女の口から新たに出てきた言葉、それは「万年桜」
「万年」とは「非常に長い年月」や「不変」を意味する言葉ですが、
後に続く「桜」はその正反対とも言える非常に儚い存在です。

「桜」には「私を忘れないで」という花言葉がありますが、
その一方で「ヤラセ」「偽者」を意味する「サクラ」も存在します。

果たして彼女の持つ記憶は真実なのでしょうか?
そもそも「環いろは」と妹の「うい」は何者なのでしょうか?

次回は7章のタイトルにもある「楽園」をキーワードに考察してみようと思います。

ではまた(´・ω・`)ノシ

 

 

以下追記(6月14日)

6月18日から第8章が配信されます。タイトルは「偽りに彩どられ神浜」。この「偽り」は何を指しているのでしょうか?いろはの記憶?それとも・・・?

 

参考URL
サクラ - Wikipedia
コノハナノサクヤビメ - Wikipedia
いろは歌 - Wikipedia