旅と散歩の話

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【マギレコ7章考察(2)】二つの「楽園」の「前夜祭」

前回に引き続きマギレコ7章「楽園行き覚醒前夜」の考察です。

7章は「マギウスの翼(以下マギウス)」に洗脳されて「ウワサ」となった鶴乃を救出するというストーリー。前回も書いたように、この章では物語のカギを握るであろう新しいキーワードが幾つか出てきます。

今回は「旧約聖書」から「楽園」「イブの孵化」を読み解いてみようと思います。

新たな重要人物も登場。

 

遊園地という名の楽園と「知恵の実」

旧約聖書の「創世記」には
「禁断の実(知恵の実)を食べたアダムとイブが楽園から追放される」
という展開があります。大まかなあらすじは下記の通り。

天地創造エデンの園> 創世記2章~3章

神が天地をつくった時、地には草木も生えていなかった。神は土の人形に命の息を吹き込んで男をつくると、エデンの園(楽園)に住まわせ、「善悪の知識の木の実(知恵の実)だけは食べてはいけない」と言い渡した。次に、男(アダム)のあばら骨から女(イブ)をつくった。そして蛇が木の実を食べるよう女をそそのかすと、2人は実を食べてしまう。彼らは自分たちが裸であることを知り、神の足音を聞いて木々に身を隠した。その様子から2人が命令に背いたことを知った神は、男には労働の苦しみ、女には産みの苦しみなどを与え、「命の木の実」まで食べられてはならぬとして、エデンの園から追放した。

 

名著33 『旧約聖書』:100分 de 名著(NHK)

ここで「ウワサ」となった鶴乃を救出するシーンを簡単に振り返ります。

普段は明るく振る舞う鶴乃ですが、その裏では魔法少女の重たい運命に悩まされていました。
「不安になってるヒマはない。私が頑張らないと。みんなに幸せになって欲しい」
と、辛い気持ちを押し殺して周りを励ます鶴乃。
その本心を知って「もっと頼れ。一緒に手を取り合おう」と応える仲間たち。

こうして「自分を理解してくれる仲間たち」を得た鶴乃は「ウワサ」から「解放」されるのです。

 

それでは両者のストーリーを重ねてみましょう。

悩みを忘れることができ、気を揉んだりせずにノンビリ出来る「遊園地(=ウワサ)」は鶴乃にとって「楽園」でした。

では追放されるきっかけとなった「知恵の実」は何か?

それは自分を理解してくれた仲間たちの存在、つまり「チームみかづき荘」そのもの。マギウス側から見たら「イブ」を唆した「蛇」と言えるでしょう。

こうして「知恵の実」を得た鶴乃は「楽園」から「追放」されるのです。

キレーションランドは遊園地の名前。夜明けと共にオープンする「遊園地のウワサ」を聞いてここに集まった人々の生命を奪い「孵化」のエネルギーにするのがマギウスの目的。

 

もう一つの「楽園」

遊園地の他にもう一つ「楽園」と呼ばれる場所があります。それはマギレコのストーリーの舞台となっている「神浜市」そのもの。魔女化の危険が無いこの街は魔法少女にとって楽園と言えるでしょう。
そしてやがて訪れるとされる「イブの孵化」。
この「イブ」が何者かはまだ語られてはいません。
しかし7章ではそれと紐づいてると思われるキーワードが新たに二つ出てきました。 

一つはエンブリオ・イブ」
エンブリオとは「胚」を意味する言葉。人間で言えば「胎児」、植物で言えば「成長してになる部分」を指します。また「物事のはじまる最初の動き」という意味もあるそうです。

そしてもう一つは前回でも触れた「万年桜」
「桜」は儚くてすぐに散ってしまう植物ですが、
「万年」はそれとは正反対に永遠とも言える永い年月を指す言葉です。
「芽」から「桜」が花開いた時に果たして何が起こるのか?

桜の開花は春の訪れを感じさせる前夜祭とも言えるイベント。
神浜市にもそれはやって来る(=マギウスが次の標的と定める)、というところで第7章「楽園行き覚醒前夜(イブ)」は幕を下ろします。

ネムノキも春になると出てくるそうです。

 

姉と妹、そして知恵の実

最後に。
前回日本神話から「イワナガヒメ」と「コノハナノサクヤビメ」という姉妹の話をしましたが、実は旧約聖書にも似たような姉妹が登場します。

姉妹の名は「レア」と「ラケル」。レアは子だくさんで7人の子供を産むのですが、ラケルは子宝に恵まれず、やっと産気づいたかと思ったら難産で死亡してしまいます。

この二組の姉妹に共通しているのは、姉が「岩」や「多産」など「永遠」「長寿」の象徴であるのに対し、妹は「桜」や「難産」など「短命」「死」の象徴と、完全に対立した存在となっています。

果たして神浜市に現れる「イブ」は何者なのでしょうか?そもそも「孵化」することは出来るのでしょうか?
そして「楽園」である神浜市に「知恵の実」は現れるのでしょうか?


色々と書き足りないところがあるのですが、次の配信日が近いのでここまで。
ではまた(´・ω・`)ノシ

 

参考URL
創世記(口語訳) - Wikisource
イヴ - Wikipedia
芽 - Wikipedia